ヤマハ発動機に学ぶ「従業員参画型ブランディング」という新常識
なぜ今、ユニフォームが経営の話題になるのか
企業のユニフォーム刷新がニュースになる時代になりました。以前であれば、社内の変更に留まっていたはずの制服リニューアルが、いまは企業の姿勢や文化を象徴する出来事として報道されます。
その象徴的な事例が、ヤマハ発動機による約40年ぶりのユニフォーム刷新です。1982年以来、大きく変更されてこなかったユニフォームを全面的に見直し、2026年から順次導入すると発表しました。
https://global.yamaha-motor.com/jp/news/2024/1003/uniform.html
40年という時間は、単なるデザイン変更では済まされない重みを持っています。それは、企業文化そのものに触れる行為だからです。
今回の刷新で最も注目されたのは「決め方」だった
ヤマハ発動機のユニフォーム刷新で注目されたのは、見た目よりもプロセスです。今回の刷新は、経営トップの一声で決まったものではありません。従業員の声を広く集め、プロトタイプを作成し、オンライン投票を実施し、1万件を超える意見を反映させながらデザインを決定したと公表されています。
このプロセスは、ユニフォームを「会社から与えられるもの」ではなく、「自分たちで選んだもの」へと意味づけ直しました。ここに、現代的なブランディングの本質があります。
「着せられる」から「着たい」へ
ユニフォームは毎日身にまとうものです。だからこそ、わずかな違和感が積み重なります。動きにくさ、重さ、暑さ、素材のストレス。こうした小さな負担が、日々の仕事の質に影響を与えます。
ヤマハ発動機が今回重視したのは、性別や体型の違いに配慮し、多様な働き方に対応できる設計でした。これは単なるトレンド対応ではなく、「これからの組織のあり方」を前提とした設計です。
従業員の意見が反映されることで、ユニフォームは“会社の服”から“自分たちの服”へ変わります。この変化は、エンゲージメントを大きく左右します。
ユニフォーム刷新は、組織文化の再定義である
40年ぶりの刷新は、単なるアップデートではありません。それは、企業文化の再定義です。ヤマハ発動機は「挑戦」「革新」「チームワーク」といったブランド価値を掲げてきました。その価値を、現場で働く人の姿として可視化する。それが今回の刷新の本質です。
ユニフォームは、企業理念を最も日常的に体現する装置です。会議室ではなく、工場や開発現場で、毎日繰り返し視覚化される。だからこそ、企業文化の浸透に大きな影響を与えます。
なぜこの事例がBtoB企業にとって重要なのか
この事例は大企業特有の話ではありません。むしろ中堅・中小企業にとってこそ、強い示唆を持ちます。
組織が拡大し、世代が入れ替わり、多様性が進むほど、「共通の象徴」が必要になります。ロゴやスローガンだけでは浸透しない価値観も、ユニフォームという日常の接点を通じて自然に共有されます。
さらに、従業員参画型でユニフォームを刷新すること自体が、企業の姿勢を内外に示すメッセージになります。採用活動や取引先との関係において、「人を大切にする会社」という印象は非常に強い武器になります。
ユニフォームは広告ではなく、内部ブランディングである
近年、広告費を増やすよりも、内部の体験を整える企業が増えています。社員が誇りを持てる環境を作ることが、結果として外部評価につながるからです。
ヤマハ発動機の事例は、ユニフォームが内部ブランディングの核心にあることを示しています。外から見えるデザイン以上に、「どうやって決めたか」「誰のために作ったか」が重要になっています。
WANSIE UNIFORMが考える“参加型ユニフォーム設計”
WANSIE UNIFORMでは、ユニフォーム制作を単なる発注業務として扱いません。ヒアリング、現場観察、従業員との対話を重ねながら、「なぜ変えるのか」を明確にします。
ヤマハ発動機の事例が示しているように、ユニフォーム刷新は組織の物語を更新する行為です。だからこそ、プロセス設計が重要になります。
着心地や機能性は当然の前提です。その上で、「自分たちで選んだ」と言えるプロセスをどう設計するか。そこにこそ、長期的な価値があります。
企業が本気で組織文化を見直すタイミングに、ユニフォームは非常に有効な入り口になります。WANSIE UNIFORMは、その入り口を戦略的に設計するパートナーでありたいと考えています。


