Date2025.12.30

vol.1ユニフォームで表現するブランドのストーリー

vol.1ユニフォームで表現するブランドのストーリー

スターバックスに学ぶ「哲学を着る」というユニフォーム設計

ユニフォームは、企業の思想が最も正直に表れるメディア

ユニフォームは、企業がどんな価値観を持ち、どんな姿勢で社会と向き合っているのかを、最も日常的な形で伝える存在です。広告のように説明を重ねることもなく、コピーのように強い言葉を使うこともありません。ただ毎日、同じ服を着て働き続ける。その積み重ねによって、企業の思想は自然とにじみ出ていきます。

服装の自由化が進んだ現代において、ユニフォームは必須ではなくなりました。しかしその一方で、企業の世界観や哲学が視覚的に共有されにくくなっているのも事実です。採用ページやSNSを見ても雰囲気が伝わらない、社員自身が自社らしさを言語化しにくい。こうした課題の背景には、「ストーリーを可視化する装置」としてのユニフォームが欠けている状況があります。

スターバックスのミッションが、服装にまで一貫している理由

スターバックスは、自社のミッションを非常に明確に言語化している企業です。公式サイトでは、「人々の心を豊かで活力あるものにするために──ひとりのお客様、一杯のコーヒー、そしてひとつのコミュニティから」という言葉で、その存在意義を示しています。
(参考サイト:スターバックスhttps://www.starbucks.co.jp/company/mission.html?nid=ft

このミッションは、経営理念として掲げられているだけではありません。店舗の設計、接客の姿勢、そしてユニフォームの在り方にまで、一貫して反映されています。スターバックスの象徴とも言えるグリーンエプロンは、その最も分かりやすい表現です。

グリーンエプロンが示す「役割としての服」

スターバックスにおけるエプロンは、単なる作業着ではありません。それは「この人は、コーヒーを通して人と場をつなぐ存在である」という役割を視覚的に示す装置です。エプロンを身につけた瞬間、スタッフは“働く人”であると同時に、“体験を提供する人”になります。

この役割意識が、所作や言葉遣い、空気感にまで影響を与えます。結果として、店舗全体の体験が均質化され、スターバックスらしい安心感が生まれます。ユニフォームが、行動の指針として機能している好例と言えるでしょう。

ブラックエプロンが可視化する「学びと誇り」

スターバックスのユニフォーム文化を語るうえで欠かせないのが、ブラックエプロンの存在です。ブラックエプロンは、コーヒーに関する専門知識と経験を積み重ねたパートナーに与えられる象徴であり、役職や年次とは切り離された評価の形です。

スターバックスのグローバルサイトでは、ブラックエプロンが「Coffee Master」という専門性の証であることが説明されています。
(参考サイト:https://stories.starbucks.com/stories/

ここで重要なのは、色の違いそのものではありません。学び続ける姿勢や、コーヒーへの敬意が、服という形で可視化されている点です。努力が自然に尊重される仕組みが、ユニフォームの中に組み込まれています。

なぜスターバックスのユニフォームは、主張しすぎないのか

スターバックスのユニフォームは、決して派手ではありません。ロゴが強調されているわけでもなく、デザインで目立つことを狙っているわけでもありません。それでも一目でスターバックスだと分かり、同時に信頼感を覚える。その理由は、服がミッションと切り離されていないからです。

哲学が先にあり、その結果として色や形が決まっている。だからこそ、流行に左右されにくく、長く着続けることができます。ユニフォームが「ブランドを主張する道具」ではなく、「ブランドの姿勢を静かに伝える存在」になっているのです。

他業種にも応用できる「哲学を着る」設計思想

この考え方は、飲食業に限ったものではありません。IT企業であれば、プロダクトに向き合う真摯さを。クリニックであれば、患者の不安を和らげる安心感を。ホテルであれば、滞在体験そのものを支える品格を。ユニフォームは、それぞれの業態における「大切にしている価値」を、視覚的に共有することができます。

重要なのは、ロゴをどう入れるかではなく、どんな姿勢を見せたいかです。色のトーン、素材の質感、シルエットの佇まい。それらすべてが、企業のストーリーを語る言語になります。

WANSIE UNIFORMが考える、ストーリー型ユニフォームの役割

WANSIE UNIFORMでは、ユニフォームを単なる衣服としてではなく、企業の物語を日常に定着させるための装置として捉えています。創業者の哲学や、これまで積み重ねてきた歴史を丁寧に言語化し、それを無理なく着続けられる形へ翻訳する。そのプロセスこそが、ユニフォームづくりの本質だと考えています。

スターバックスのエプロンが、長年にわたって哲学を伝え続けてきたように、ユニフォームには企業の物語を更新し続ける力があります。もし今、自社らしさが伝わりきっていないと感じているなら、それはユニフォームを見直すべきタイミングかもしれません。WANSIE UNIFORMは、その物語を形にするパートナーとして、企業と向き合い続けたいと考えています。