社員エンゲージメントを高める「色」と「称号」のデザイン
ユニフォームは、お客様だけでなく働く人の心を動かすツールでもあります。
その象徴的な事例が、世界的コーヒーチェーン・スターバックスのエプロンです。
エプロンの“色”でキャリアとミッションを見える化する
スターバックスでは、多くのスタッフが着用する緑のエプロンに加えて、
・コーヒーの専門知識を持つ「ブラックエプロン」
・全国のコンテストを勝ち抜いたバリスタにだけ与えられる「茶色のアンバサダーエプロン」
といった、色によって役割と専門性を示す仕組みがあります。(参考リンク:マカロニ+3total-engagement.jp+3starbucks blog+3)
緑のエプロンは「スタンダードなバリスタ」、黒は「コーヒーマスター」、茶色は「頂点に立つアンバサダー」。つまりエプロンは、
- ・会社が大切にする“コーヒーへの探求心”
- ・専門性を磨き続ける文化
- ・成長を称える仕組み
を、一目で伝えるためのメディアになっています。
(参考リンク:スターバックス コーヒー ジャパン 公式サイト)
「ユニフォーム=キャリアのゴール地図」にする発想
この仕組みは、企業ミッションを社内に浸透させるうえでも非常に示唆的です。
色の違いが“目指したくなる未来”をつくる
- ・「いつか黒エプロンを着たい」「茶色のエプロンを目指したい」という目標が自然と生まれる。
- ・目に見えるゴールがあることで、日々の研修や勉強に前向きに取り組める。
お客様にも“物語”として伝わる
- ・「黒いエプロンの人に聞けばコーヒーのことを詳しく教えてくれる」
- ・「茶色のエプロンの人がいる店舗は特別感がある」
といった形で、エプロンの色自体がコミュニケーションのきっかけになる。
ミッションと評価制度がつながる
- ・コーヒーへの情熱・ホスピタリティ・学ぶ姿勢など、企業が大切にする価値観が、色という形で反映される。
- ・「どんな人を評価したいのか」というメッセージを、言葉だけでなく制服で伝えている。
自社ユニフォームに応用できる“色と階層”の設計
スターバックスのような大規模チェーンでなくても、中小企業や専門サービス業でも取り入れられる工夫があります。
1. 役割・専門性ごとにさりげない差別化を
例:ホテルやレストラン
- ・ソムリエ、バーテンダー、レセプションで襟の仕様やボタンの色を変える
- ・研修を修了したスタッフにだけ特別なピンバッジやステッチを付与する
例:クリニック・調剤薬局
- ・認定資格を持つスタッフには袖やポケットの配色を変える
- ・患者さんが「誰に相談すれば良いか」が一目でわかるようにする
少しの差別化でも、「このディテールには意味がある」というストーリーを丁寧に設計することで、ユニフォームは一気に“ミッションを語るもの”になります。
2. 昇格・研修修了の「証」としてユニフォームを渡す
新しい役職に就いたタイミングや研修を修了した瞬間に、
- 「今日からこのジャケットを着てください」
- 「このロゴ入りエプロンは、〇〇研修を終えた人だけのものです」
と、儀式的にユニフォームを手渡すことで、本人にとっても周囲にとっても“節目”になり、企業文化を強く印象づけることができます。
3. 評価制度・人材育成と一体で設計する
ユニフォームだけを変えても、評価制度や育成プログラムと切り離されていては意味が薄れます。
- どんな行動や成果を評価して、その結果どんなユニフォームにアップデートされるのか
- そのユニフォームを着る人は、組織のなかでどんな役割を期待されているのか
を明確に設計し、目に見えるキャリアパスとしてスタッフに共有することが重要です。
自社版「エプロン戦略」をつくるためのチェックリスト
- 1.ミッション・バリューのなかで「制服で表現したい軸」を3つに絞る
- 2.役割・専門性・キャリアステージを整理する
- 3.色・素材・ワッペン・刺繍など、どこで差別化するかを決める
- 4.昇格・研修修了など、ユニフォームが変わるタイミングを定義する
- 5.社内外へのストーリー発信(採用サイト・SNS・店頭POPなど)を設計する
WANSIE UNIFORMがサポートできること
WANSIE UNIFORMでは、
- 企業のミッション・バリュー整理ワーク
- 「色と階層」を軸にしたユニフォーム設計
- 従業員エンゲージメントを高める“授与の儀式”の企画
- 採用ページやSNSでのストーリー発信まで含めたトータル設計
をご支援しています。「社員の成長を見える化したい」「サービス業として、スタッフの専門性をもっと伝えたい」という企業様は、ぜひ自社版スターバックスの“エプロン戦略”を一緒に作っていきましょう。


