ブランディングと顧客体験を変えた制服リニューアル事例
「うちのホテルらしさって、服でどこまで伝えられるのだろう?」
そう考えた瞬間から、ユニフォームは単なる“衣服”ではなく、「企業ミッションを翻訳するメディア」に変わります。
ユニフォームは、最初に触れるブランドストーリー
ホテルや旅館では、ゲストが最初に出会うのは建物でもロビーでもなく、スタッフの姿です。
・どんな色を着ているのか
・どんな表情を引き出すシルエットなのか
・動きやすさは笑顔を邪魔していないか
これらすべてが、ブランドの世界観やミッションを無言のまま語り続けます。
近年、国内ホテルチェーンでも「ユニフォーム刷新=コンセプトの再定義」として捉える動きが増えています。たとえば「ザ セレスティンホテルズ」と「三井ガーデンホテルズ」では、新制服導入に合わせて旧制服1万着を自動車内装材へ再資源化し、ホテルの“サステナブルな姿勢”を制服からも発信する取り組みを行いました。(参考リンク:PR EDGE+1)
制服のデザインだけでなく、「廃棄しない」という選択までもが、ホテルのミッション――環境配慮や地域社会への責任――を体現している好例です。
事例1:三井ガーデンホテルズ&ザ セレスティンホテルズ
——“循環型ユニフォーム”でミッションを可視化
上記のホテルチェーンでは、新コンセプトにふさわしいユニフォームを検討する際、**「環境負荷を減らしつつ、上質なおもてなしを提供すること」**を軸にデザインを進めました。(参考リンク:PR EDGE+1)
ポイントは3つあります。
1.色と素材がミッションを語る
- ・上品なトーンのカラーリングで、落ち着いたホテルの世界観を表現。
- ・リサイクル可能な素材を採用し、「環境への責任」を制服そのものに織り込む。
2.動きやすさ=サービス品質への投資
- ・清掃、フロント、レストランといった多様な動作を研究し、立ち座りやすさ・腕の上げ下げのストレスを軽減。
- ・結果的に、スタッフの笑顔や所作に余裕が生まれ、サービス体験に直結する。
3.旧制服の行き先まで含めたストーリー設計
- ・旧制服約1万着を自動車内装材にリサイクルすることで、CO₂排出量を大幅削減。
- ・社内でも「自分たちの制服が循環していく」という誇りが生まれ、ES(従業員満足度)の向上にもつながったと報告されています。(参考リンク:PR EDGE)
このプロジェクトは、単に“見た目を変える”のではなく、ホテルの理念そのものをユニフォームの企画〜廃棄プロセスまで貫いた好例と言えます。
参考リンク:
事例2:西鉄ホテルズ
——「グローバル性」と「親近感」を両立する共通ユニフォーム
西鉄ホテルズは、全ブランドでユニフォームをリニューアルする際、共通ユニフォームのコンセプトとして「グローバル性・親近感」を掲げました。(参考リンク:SEVEN PRESS|セブンプレス)
・海外ゲストにも通じる洗練されたデザイン
・地域の常連客が話しかけやすい柔らかな印象
という、一見矛盾する要素をユニフォームで両立させています。
デザイン面では、過度な装飾を避けたミニマルなラインを採用しつつ、生地の質感やカラーで温かさを表現。「写真に写ったときにブランド全体の統一感が出る」を意識したことで、Webやパンフレットなど、あらゆる接点で“西鉄ホテルズらしさ”がにじみ出る構造になっています。
参考リンク:
事例3:東京ベイ東急ホテル
——“癒し”と“カジュアルさ”を両立した新ユニフォーム
東京ベイ東急ホテルでは、「癒し」と「感動」を提供するホテルとして、カジュアルでありながらブランド感のあるユニフォームを目指してリニューアルを行いました。(参考リンク:プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES)
- ・海辺のリゾートらしいライトグレーやブルー系の色を採用し、開放感を演出
- ・動きやすいストレッチ素材で、宴会・フロント・ラウンジといったマルチタスク業務に対応
- ・ホテルの理念やゲストへの想いを丁寧にヒアリングしながら、現場の動きとデザインをすり合わせていったことで、「着ることで自分たちの役割を再確認できる制服」になったと紹介されています。(参考リンク:プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES)
参考リンク:
自社のミッションをユニフォームに落とし込むための5ステップ
これらの事例に共通しているのは、「服選びの前に、ミッションと言葉を整理している」という点です。
自社で検討する際には、次の5ステップがおすすめです。
1.ミッションと言語化
- ・「私たちは何のためにここにいるのか」
- ・「お客様にどんな気持ちになってほしいのか」
を、経営層だけでなく現場スタッフも交えて言語化します。
2.“らしさ”を色・素材・シルエットに翻訳する
- ・“誠実さ”=落ち着いたブルー、“親しみやすさ”=柔らかいトーンなど
- ・素材は、サステナブル素材/シワになりにくい/動きやすさなど、ミッションと業務内容の両方から選定。
3.ストーリーが語れるディテールを入れる
- ・シンボルマークの刺繍
- ・地域の風景や文化をイメージした配色
- ・記念年に合わせたワッペンやタグ
4.「着る人」の体験設計
- ・着替えやすさ、ポケット位置、夏冬の快適性などを丁寧に検証。
- ・制服を着ることで「誇り」と「安心感」が生まれる設計を目指します。
5.運用と発信までをセットで考える
- ・社内説明会や着用マニュアルを通じて、デザインの意味を全員に共有。
- ・Webサイトや採用ページ、SNSで「なぜこのユニフォームなのか」を発信し、ブランドメッセージとして活用。
WANSIE UNIFORMだからできること
WANSIE UNIFORMでは、単に「おしゃれなデザイン」をご提案するのではなく、
- ・経営層・現場双方へのヒアリング
- ・ミッション・バリューの言語化ワーク
- ・色・素材・シルエットへの翻訳
- ・サステナブル素材や循環スキームの検討
- ・海外ゲスト・国内ゲストそれぞれを見据えた“写真映え”設計
まで含めた、ブランドとユニフォームを一体で設計するプロジェクトとしてご一緒させていただきます。「ホテルの世界観を、もっとユニフォームで表現したい」「採用やリブランディングのタイミングで制服も見直したい」と感じられた企業様は、ぜひ一度WANSIE UNIFORMにご相談ください。
御社だけの“ミッションをまとうユニフォーム”づくりを、ゼロから伴走いたします。


