近年のユニフォームデザインでは、「どんな素材でできているか」がブランドイメージを左右します。
Z世代を中心に、「環境への配慮」「再利用」「職人技」などの要素がSNSで支持される傾向が強まり、
制服が“語れる素材”を持つことが、企業の信頼を高める要因になっています。
本記事では、世界の実例をもとに、循環・機能・デザイン性を兼ね備えたユニフォーム戦略を紐解き、
WANSIE UNIFORMが実務で行う“素材ディレクション”の考え方を紹介します。
■ IKEA|使用済みユニフォームを回収し再資源化へ
IKEA(イケア)は、ヨーロッパの店舗と物流拠点で使用済みユニフォームを回収し、
クッションやバッグに再生するプロジェクト「VÄXELBRUK(ヴェクセルブルーク)」を展開。
かつて社員が着ていた制服の繊維を新たな製品に生まれ変わらせることで、
“働く人の記憶を暮らしの中に残す”というサステナブルな物語を創出しています。
この取り組みは公式ニュースルームでも紹介され、ブランドへの共感を大きく高めました。
(参照URL: IKEA Newsroom:VÄXELBRUK Circular Textile Initiative)
■ Subway|リサイクルボトルから生まれた新ユニフォーム
アメリカのSubway(サブウェイ)は、スタッフユニフォームをリサイクルボトル由来の素材に刷新。
エプロン・Tシャツ・キャップのすべてを再生ポリエステルで製作し、軽量かつ速乾性のある設計にしました。
店舗のモダンな内装とマッチしたグリーン×イエローのカラーリングは、
リニューアル直後からSNSで「環境に優しくておしゃれ」と話題に。
ファストフード業界における“循環型ユニフォーム”の代表的成功例となりました。
(参照URL: Subway Press Release:Uniforms Made from Recycled Bottles)
■ Delta Air Lines|“安全と美しさ”を両立する素材選び
デルタ航空(Delta Air Lines)は、ユニフォーム素材に「OEKO-TEX® STANDARD 100」認証の生地を採用。
これは、有害化学物質を含まない安全基準を満たした国際認証で、
長時間着用する航空スタッフの健康と快適性を守るための選択です。
見た目の美しさと同時に、機能・安全・エシカルの3軸を重視した姿勢が高く評価されています。
(参照URL: Delta News Hub:Next Generation Uniform Program)
■ “安っぽく見せない”ための素材ディレクション
再生素材を使用するときに最も重要なのは「質感設計」です。
マットすぎると作業着に、ツヤが強すぎると衣装っぽく見えるため、
中光沢×ドライタッチのバランスで「上質なのに日常的」な印象をつくります。
WANSIEでは、袖口やポケット、裾のステッチまで一貫して“線の美しさ”を意識。
洗濯10回・30回の風合い変化を実測し、導入後のビジュアル品質まで保証します。
■ 循環を仕組みにする5つのポイント
- ・回収動線の設計:退職・交換・破損時に回収できる仕組みを整備。
- ・素材タグのUI化:QRコードで製造情報・洗濯回数・再資源化履歴を可視化。
- ・補修前提デザイン:肘・裾などの摩耗部位を交換可能にして“長寿命化”。
- ・モノマテリアル構造:分別が容易で再資源化効率を向上。
- ・撮影ガイド連携:サステナブル素材を“写真で伝える”視覚マニュアルを作成。
これにより、環境への配慮が現場の運用と矛盾せず、コスト面でも持続可能になります。
■ WANSIE UNIFORMの実践アプローチ
WANSIEでは、素材の選定から導入後の運用までを「循環デザイン」として統合。
- ・リサイクル素材を使用した試作サンプルの提供
- ・洗濯耐久・通気・速乾・防汚の比較データ提出
- ・ブランドストーリーと連動した撮影テンプレートの作成
さらに、初回相談時には「素材診断レポート」を無償提供し、
現行ユニフォームの視認性・耐久性・循環適性を数値で可視化します。
“素材の見直し=ブランドの未来投資”という観点から、
美しさと機能を両立させたアップデートをご提案します。
■ まとめ:制服は「企業の倫理を纏うメディア」
制服は、働く人と企業の価値観を毎日伝えるツールです。
「何を着るか」だけでなく、「何でできているか」が問われる時代、
素材の物語を語れるブランドが、消費者の心を動かします。
WANSIE UNIFORMは、デザイン・生産・撮影・運用・再資源化までをワンストップで支援。
制服を単なる業務服ではなく、企業の理念を体現する“ストーリーウェア”へと進化させます。


