Date2025.08.12

Vol.1|京都の伝統をまとう:組紐と西陣織で“地域らしさ”を可視化したホテル制服の力

Vol.1|京都の伝統をまとう:組紐と西陣織で“地域らしさ”を可視化したホテル制服の力

1. はじめに:

ユニフォームは単なる業務服ではなく、企業や施設の世界観、価値観、そして立地する地域とのつながりを可視化する重要な要素です。特に観光都市・京都のように、何百年にもわたり培われた文化や美意識が息づく場所では、制服は地域の伝統を映す“動くショーウィンドウ”となります。そこに宿るのは美しさだけではなく、地域との関係性、文化の継承、そして働く人の誇りです。本記事では、京都の伝統工芸である「組紐」と「西陣織」を取り入れたウェスティン都ホテル京都の制服刷新事例を取り上げ、その背景と効果を詳しく掘り下げます。


2. ウェスティン都ホテル京都のリニューアルと制服刷新

2021年、ウェスティン都ホテル京都は大規模なグランドリニューアルを実施しました。その一環として制服も刷新され、ホテルの歴史や格式を保ちながら、新しい京都の魅力を伝えるデザインが採用されました。
公式発表によると、フロントやコンシェルジュの制服には京都の伝統工芸「組紐」を使用したオリジナルブレードが施され、和と洋が調和するスタイルに仕上がっています。また、ホテル内のバー「麓座」では、西陣織を制服の前重ね部分に採用。重厚感と華やかさを兼ね備えた織物の質感が、落ち着きと高級感を演出しています。
(参考:ウェスティン都ホテル京都公式ニュース https://www.miyakohotels.ne.jp/westinkyoto/news/147981/index.html


3. 組紐と西陣織の背景

組紐は、平安時代から受け継がれてきた伝統的な組み方による紐で、着物の帯締めや刀剣の装飾などに使われてきました。高度な手作業による色糸の組み合わせが特徴で、一本一本に職人の技が込められています。
西陣織は、室町時代から続く京都を代表する高級織物で、金糸や銀糸を用いた複雑な文様が特徴です。約550年の歴史を持ち、現在も国内外の高級ブランドや寺社の装束などに使われています。
(参考:京都市産業観光局 西陣織概要ページ https://www.city.kyoto.lg.jp/sankan/page/0000201007.html


4. 地域貢献の視点から見た効果

制服刷新は見た目の変化だけでなく、地域経済や文化継承にも影響を与えます。

ローカル経済の活性化

組紐や西陣織の製作を地元工房に依頼することで、発注額が地域に還元されます。職人の収入安定や若手後継者の育成にもつながります。

文化継承の推進

観光客や宿泊客がスタッフの制服を目にするたびに、伝統工芸に触れるきっかけが生まれます。スタッフ自身も、その素材や製法の背景を知ることで、自ら文化の担い手であるという意識を持つようになります。

地域ブランドの強化

制服に地域特有の工芸品を取り入れることで、ホテルそのものが“京都らしさ”を体現する存在となります。これは単に景観や建物だけでは作れない、日常的なブランド体験の積み重ねです。


5. ブランドイメージ向上の仕組み

制服がブランド価値を高めるのは、視覚的インパクトと物語性があるからです。

視覚的インパクト

西陣織の文様や組紐の立体感は、他の素材にはない存在感があります。写真や動画に映った際にも印象に残りやすく、SNSでの拡散にも効果的です。

物語性の付与

制服に使われる素材の歴史や製作背景を語ることは、ホテルの接客ストーリーを豊かにします。「この組紐は〇〇の職人が手作業で…」という一言が、お客様の記憶に強く残ります。

独自性の確立

一般的な既製制服との差別化が明確になり、他のホテルにはない特別な体験を提供できます。


6. 導入後の変化

制服刷新後、ホテルの公式SNSでは制服を着たスタッフの写真が多く掲載され、宿泊客からも「京都らしい」「写真を撮りたくなる」といった声が寄せられました。口コミサイトでも「スタッフの装いが素敵だった」というコメントが増え、制服自体がホテルの魅力の一部として認識されるようになっています。
(参考:トリップアドバイザー ウェスティン都ホテル京都口コミページ https://www.tripadvisor.jp/Hotel_Review-g298564-d302943-Reviews-The_Westin_Miyako_Kyoto-Kyoto_Kyoto_Prefecture_Kinki.html


7. WANSIE UNIFORMができること

私たちWANSIE UNIFORMは、このような地域伝統素材を活かしたユニフォーム開発を得意としています。単に素材を使うだけでなく、機能性や耐久性、現場運用のしやすさを考慮しながらデザインします。

サステナビリティの推進

伝統素材と併せて環境配慮型の生地を組み合わせ、持続可能な製造プロセスを確立します。

耐久性とメンテナンス性の両立

摩耗しやすい部分は取り外し式にする、汚れがつきにくい加工を施すなど、長期間の使用を想定した設計を行います。

スタッフ教育との連動

素材やデザインの背景をスタッフが理解し、お客様に自然に説明できるような教育資料を用意します。


8. 成果測定のためのKPI例

  1. ・制服や装いに関する口コミ件数
  2. ・制服関連SNS投稿のエンゲージメント率
  3. ・採用応募時の「制服が魅力」と答えた割合
  4. ・地域工房への発注額と取引継続期間

9. まとめ

京都の伝統工芸を制服に取り入れることは、美しさや話題性だけでなく、地域経済への貢献や文化の継承、そしてブランド価値の向上に直結します。ウェスティン都ホテル京都の事例は、観光業に限らず、さまざまな業種が参考にできるモデルケースです。ユニフォームは着る人と地域、そしてブランドをつなぐ架け橋となり得るのです。